1枚目:’97年橋龍、ゴー・チョクトン首脳会談の行われたセントーサGCのクラブハウス
2枚目:はるかケーブルカーを望む セントーサGC セラポンコース
3枚目:今回の探検隊メンバー(JSアジア・欧州担当加藤三男/右端)
4枚目:夜景の美しいリバーサイドレストラン街「ボートキー」
ALL Photos by T.SHIMAZU
1965年建国のシンガポールは人口280万人、淡路島ほどの国土に約20のゴルフコース、一時の勢いは失ったとはいえ、年率9%の奇跡の高度成長を続けたASEANの超優良国シンガポールのゴルフはまだまだ隆盛・栄華を誇っている。
1904年開場のKEPPEL GOLF CLUB(18H 5,879M P72)や日本人にもおなじみの名門SICC(SINGAPOLE ISLAND COUNTRY CLUB 72H 1963開場)、それに`92年まではフェリーかケーブルカーで島まで渡っていたSENTONA GOLF CLUB(36H RONALD FREAM / FRANK PENNICK設計)など、会員権も高く日本円に換算すると700~1,300万円はする、それでもピーク時の半値だそうだ。
この国では経済が減速するとゴルフ場は混むらしい。どうやらヒマが出来て一日中遊んでも無料(カート代のみ)のメンバーが大勢押し寄せるからだという。羨ましい限り、プレーの度に諸費用や利用税など小1万円もかかる金満日本ゴルフの、世界にも例を見ない預託金制会員権システムを思い出したら悲しくなってしまった。
シンガポールは旅のビジターにはまだまだ狭き門だが、少しずつ事情は変わってきている。昨年シンガポールオープン(優勝 VIJAY SHIN)が開催されたLAGUNA NATIONAL GOLF CLUB(36H PETE DYE設計`93年開場)や、今年度からSENTOSA GC SERAPONG COURSE (18H 6,493M P72)も、再びロナルド・フリームの手により近代的に改装され、`93年に30億円をかけて大改造されたTANJONG COURSE(18H 6,420M P72)共々36ホールが美しく仕上がっていた。
街並も美しい、片側3~4車線のメインストリートや高速道路沿いには、樹齢40~50年のFLAME OF THE FORESTやRAIN TREEと呼ばれる、高さ10~15Mの無数の樹木が道路に覆い被さるように整然と植栽され景観を彩っている。
高額の関税(1,800CCの日本車がナント600万円!)でモータリゼーションを抑制しながら狭い国土の交通インフラを整え、一年中恵まれた気候を利用して街中の至る所に「緑のトンネル」を作って光合成でCO2から都市環境を守る。こんな奇跡のインフラ整備は新興国家の成せる技ながら、イギリスの名門ケンブリッジ大を首席で卒業し、30年に渡って国家をリードし続けたリー・クァン・ユー前首相の偉大な功績のひとつなのだろう。
伊勢丹や高島屋が並ぶ有名なオーチャード通りのショッピングも楽しい。シンガポール$≒70円のブランドショップが軒を連ね国際商業都市の賑わいを見せている。
スモーキング派の食事なら、再開発地区のリバーサイド・オープンエアレストラン街が嬉しい。クラークキーやボートキー、それにシーフードレストラン街など高層ビルの美しい夜景を見ながら、リーズナブルに世界中の料理を満喫したい。
ビンタン島の大自然で南の島のスーパースターに挑戦の後は、超近代的な都市国家・シンガポールの1泊がおすすめ。ホテルから20~30分、繁栄の象徴シンガポール港を見渡すアーバンリゾートゴルフと洒落てみたいものです。