6月29日(月) OTOA(日本海外ツアーオペレーター協会)とJOTC(アウトバウンド促進協議会)共催で各国の新型コロナ対策の現状や各種ガイドラインなど伝えるウエブセミナーが開催されました。セミナーの内容を一部抜粋して掲載いたします。
タイ王国
最近の新規感染者数は連日0~ひと桁で公共スペースでのマスク着用率はほぼ100%の状況です。レストランやスーパー入場の際の検温、消毒液設置の定着。在宅勤務・交代制勤務から通常勤務へと移行しており平常の生活に戻りつつあります。6月19日にスワンナプーム国際空港近郊に「サイアムプレミアムアウトレット」がオープン。当日はタイ人の買い物客で大変な賑わいでした。
ツアー再開の目途(予想);
7月以降 ビジネス等の渡航
8月以降 留学生等
10月以降 観光旅行再開
●コロナ終息後の観光政策の展望
タイ政府観光庁(TAT)は「5Rストラテジー」を策定。
Reboot/再起動
Rebuild/再建・立て直し
Rebrand/ブランド再構築
Rebound/立ち直る
Rebalance/再調整
これらを踏まえて、
第1フェーズ:「SHA」認定制度を用い、誘客を進める
第2フェーズ:隔離政策がなくなり、どのように国際的なつながりを持つかを考える
第3フェーズ:観光が本当のオープンになった段階で、新しい日常に対して観光業がどのように向きあうかを決める
「SHA(Amazing Thailand Safety and Health Administration)・タイ衛生安全基準」とは?
コロナウイルスの感染症により官民が協力してタイ国の観光業界の水準と国内外の観光客の信頼を高めることを目的に「Amazing Thailand Safety and Health Administration」通称SHAと呼ばれる認定制度を導入することを目指しています。観光業及びサービス業の認定評価方法は、以下の5つ点を重要事項とします。
・保健省公衆衛生局の疾病管理による新型コロナウイルス感染症管理ガイドラインに厳密に従う。
・地域と観光客の双方向交流及び地域性を維持しながら、観光施設などの開発計画や運営手続きに関して旅行者の安全性を確保できるような基準を設ける。
・ホームステイやロッジ、土産物店、レストランなどの観光業及びサービス業は衛生面や衛生設備の基準を設ける
・地域と施設の利便性や清潔さ及び安全性を保つようにし、車やバス、航空機などを含む移動手段の安全衛生基準を保つ。
・観光客の安全性や安全手順について観光従事者が自信を持てるような基準を維持する。
「SHA」基準を満たす観光サービスの対応
<バス・車>
・ドライバー、ガイドの毎日の検温、マスクの着用
・バスの出入りの際に、アルコールジェル等で消毒
・座席は少なくとも1メーター以上の間隔をあけた座席の確保
・基本的に2名掛け座席に1名利用(大型バス以外も全座席の約半数のみ利用)
・出入庫時のバス内部の消毒
・車両に適度な換気をする⇛タイのバス事情は、換気ができるタイプではないので、
時間間隔をおおよそ決め、バスを止めて換気する。
・消毒剤で頻繁に掃除する
・ゴミや使用済みティッシュペーパー、使用済みマスクの廃棄場所の確保
・少なくとも週1回は消毒剤をスプレーするかオゾンで滅菌する
・あらゆる食品・飲料サービスは、衛生管理及び疾病拡大防止対策に準拠する必要がある
・様々なチャネルを通じて知識と提案を伝え、リスクを軽減し、蔓延を防ぐ。
<ホテル>
・部屋を清掃する場合は、バスルームや各ドアノブなども含める
・廃棄物、トイレットペーパー及び使用済みのマスクの処分施設を提供する
・ルームサービスの食品は、常にレストランの基準に従って食品をラップなどでカバーし提供する
・部屋を清掃する場合は、消毒剤で滅菌された清掃布を使用する
・基準に沿った消毒剤や洗浄装置及び洗浄布を使用する
・定期的に廊下を消毒スプレーなどで滅菌する
・全ての部屋のエアコンの吹き出し口の位置を調整し、適切な空気循環を提供する
・レストランの出入り口は別々に提供し、マスク着用を義務付け少なくとも1メーター以上の間隔をあける
・従業員と客の体温を測定し記録する
・洗面所を提供し、必ず石鹸とアルコールジェルを準備する
・少なくとも1日に3回は調理器具等を滅菌する
<レストラン>
・出入り口は別々に提供し、マスク着用を義務付け少なくとも1メーター以上の間隔をあける
・従業員と客の体温を測定し記録する、またマスクは必ず着用する
・レストランに入る前に、石鹸と水またはアルコールのジェル等を提供する
・レストランに入る人の数を制限します。待機エリアは、各人が少なくとも1メートル離れた場所にする
・少なくとも1日に3回は調理器具等を滅菌する
・少なくとも2時間に1回はドアノブ等を滅菌する
・食事の際は取り分け用のスプーンを使うか、最初から一人分ずつ分けられた料理を食べるようにしなければなりません。
2020.6.29現在
出典:㈱サイトラベルサービス